シロアリのお話

冬期のシロアリの過ごし方

肌寒い11月ごろに入ると、シロアリの活動も徐々に低下し、最終的には休止状態に突入します。特に南西部に生息するイエシロアリは寒さに弱いです。休止状態になると、ヤマトシロアリは地中内で寄り添い、集団で暖かくなる春を待ちます。イエシロアリは大きな巣があるので、巣内に集まり、同じく暖かくなる春を待ちます。冬期でも、直射日光が当たったり、暖かい日があると目を覚まし、少しばかり活動することもありますが、一般的にはほとんど木材を加害することもないため、被害の進行はありません。

高気密・高断熱住宅では要注意

冬眠しないシロアリ

シロアリは冬眠することはなく、活動できない気温になると休止します。冬眠とはご存じの通り、冬期になるとクマが飲まず食わずで冬を乗り切るように、ずっと眠ったままです。一方、休止の場合は、多少の餌や水は必要であるため、活動できる条件になると活動を始めます。つまり、活動できる温度であれば冬期でも積極的に被害し続けることになります。

人にとって快適な環境はシロアリにとっても快適

近年、高気密・高断熱、24時間365日室温が一定の住宅も増加してきました。これは、住む方にとっては非常に快適なことですが、シロアリにとっても快適なのです。そのため、本来活動できない冬期や地域でもシロアリは活発に活動できてしまい、季節に関係なく年中加害が進行してしまうことになります。特に基礎断熱工法などでボード系の断熱材を使用している住宅では、断熱材の中をシロアリが加害進行するため、その被害も1階だけでなく、断熱材を経由して上層階へも進行してしまうことが良くあります。高気密・高断熱住宅の場合は、被害に遭うと駆除も大変なため、定期的な点検を心掛けるようにしましょう。

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